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「魅せる」ということ

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8月に入学して以来、ハーバードの教授陣は「 魅せることが上手いなあ 」と思うことが、様々な場面でありました。 例えば前回のブログ記事で紹介した、リーダーシップの授業における ブリッジウォーター社 のケース。 ブリッジウォーター社では、 全ての会議がビデオで録画 されたり、 立場に関係なく率直なフィードバックを与える ことなどが社員に求められています。 そのような特殊な企業文化があったが故に、ヘッジファンドとして成長できたのではないか という議論を、リーダーシップの授業の教授が進めている途中…。 バーーン! 教室のドアが突然開き、筋肉隆々の ファイナンスの教授 が何の前触れもなく突入! (↑Financeの教授 本人) 生徒は皆、驚いて目が点。 ファイナンスの教授: 「おいおい、お前ら! 俺のいない場所でヘッジファンド企業の話をしてるって聞いたぞ!どうなってるんだ!俺も混ぜてくれよ!」 生徒は皆、大爆笑! そして、そのファイナンスの教授が、一人の生徒を指し、 ファイナンスの教授: 「OK! 俺がいない間に皆で話してたことを、1分で分かりやすく要約してくれ!」 という無茶なコールドコールが投げられ、皆、更に大盛り上がり! 生徒: 「ブリッジウォーター社というヘッジファンドが成功してきた要因として、企業のカルチャーはどのくらいの影響があったのか。そして、社長のレイ氏が引退した後も、そのカルチャーを維持し、これまで通りの高いパフォーマンスを出し続けられるか、について議論をしていました。」 ファイナンスの教授: 「ちょっと待ってくれ…。お前らは本当に『カルチャー』なんて、フワフワしたものが理由でこの会社が成功できたとでも思っているのか…? 正気か…?? 勘弁してくれよ! ファイナンスの授業で投資のルールを皆に教えたじゃないか!」 LEADの教授: 「カルチャーがブリッジウォーター社の業績に大きく貢献したのは間違いないわ。」 (↑LEADの教授 本人) ファイナンスの教授: 「…。。俺らは分かりあえると思っていたのに。もう別れよう。」 という茶番が始まりました笑 ファイナンスの教授: 「…なんてことだ。君(LEADの教授)は、何かを見失っているよ。 だってほら…。。 英語のスペルだって間違っているじゃない

リーダーシップ・組織論の授業

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ボストンは11月に入ってから寒さが一気に増し、紅葉が楽しめるのもあと1週間くらいかな、という感じです。 今週末は日英バイリンガルのための就職イベント 『ボストン・キャリア・フォーラム』 があり、ボストンに多くの日本人が集まりました。 僕は就活をする側ではなく、選考をする側として採用チームをサポートさせて頂いたり、同僚と久しぶりにキャッチアップしたりと、楽しく過ごしました! さて、今日は Leadership and Organizational Behavior (LEAD) という、リーダーシップや組織論に関する授業について紹介します! LEADは、今学期の授業が5つのモジュールに分かれていて、先週からちょうどモジュール3に入ったところです。 Module 1: Leading Teams チームの機能・設計・プロセス・カルチャー、チームのマネジメント方法 Module 2: Enhancing Interpersonal Effectiveness 1-on-1コミュニケーション、ネットワーキング、上司・部下・同僚のマネジメント方法 Module 3: Leading, Designing, and Aligning Organization 組織の構築、設計、カルチャー、システム Module 4: Leading Change 変革の戦略と実行、コミュニケーション方法 Module 5: Developing Your Path キャリアパスの構築、ワークライフバランス モジュール3は『組織』の仕組みに焦点が当てられているのですが、先週取りあつかった、 ブリッジ・ウォーター・アソシエイツ  (Bridgewater Associates) という企業の仕組みが非常にユニークで興味深かったです。 ブリッジ・ウォーターは、1,200億ドル以上を運用する 世界最大のヘッジファンド なのですが、規模が大きいというだけでなく、パフォーマンスも他のヘッジファンドと比べても飛び抜けて良く、金融危機や不況でも常に高い成果を残してきました。 1991年から2011年までの期間では、年間16%のリターンを出してきたとのことです。 何故、こんなにも素晴らしいパフォーマンスを出し続けてこられたのか? ということが注