オペレーションの授業

授業が始まってから1カ月半が経ちました。相変わらずの安定した忙しさです…!

前回はマーケティングの授業について触れましたが、今回はTOM(Technology and Operations Management)と呼ばれるオペレーションの授業について紹介します!
今までTOMで取り扱ってきた業種は製造業、飲食業、農業など多種多様です。

  • ハンガリーのカプセル式コーヒーマシンメーカーにおける製造プロセス
  • アメリカで人気(?)の鉄板焼きレストラン「Benihana」のオペレーションモデル
  • アメリカのクランベリー農園における収穫、加工、梱包プロセス

授業のフォーカスはケース毎に変わり、例えば製造ラインの長さ仕掛品の積み方従業員の配置の仕方輸送方法などが、どのようにオペレーションのパフォーマンスに影響するかを学んでいます。
HBSの学生は将来、オペレーションを直接的に監督する立場に就くことはあまりないとは思いますが、だからこそケースと通じて「現場」を理解し、正しい経営判断ができる知識を身につけることが求められています。


<シミュレーション>
クラスルームでの学び踏まえ、生徒が自分達で工場のラインを設計して『プリント基板(Printed Circuit Board)』と呼ばれる電子部品を製造をするシミュレーションも行いました。

シミュレーションは2日がかりで、1日目はプリント基板の製造ラインをチーム毎に設計し、2日目にはその製造ラインで実際にどれだけ効率良く製造できるかをチーム対抗で競いました。
  • 原材料発注の量、タイミング
  • 製造工程の順番、時間
  • 従業員(生徒)の配置方法
  • 仕掛品を積む位置、量
  • ボトルネックの効率化
  • 品質担保の仕組み
様々な要素を考慮しながらExcelでモデルを組んだ後、実際に手を動かしながら「カイゼン」を重ね、最も効率的と思われる製造ラインを各チームが設計しました。
そのシミュレーションで作ったプリント基板が上の写真です。
指定された通りに部品を配置しないと基盤が動作しないため、かなり注意深く作業しなくければならず、普段とはまた違った頭の使い方が求められました。

実際に作業をしながら「カイゼン」してたどり着いた製造ラインは、Excel分析を基にした初期的な製造ラインとはかなり異なり、現場でPDCAサイクルを回しながら検証を重ねることの重要さを身をもって体験できました。


<中間フィードバック>
先週はTOMの教授から中間フィードバックもありました。HBSでは学期末の成績の50%は授業の貢献度(Class participation)によって決まります。
Class participationの比重がかなり大きいため、1カ月半が経った現時点での各生徒の評価が通知されました。
Image result for harvard business school classroom

評価は以下の4つの視点を基に行われ、1クラス約90人の生徒が上位30人、中間30人、下位30人の3グループに分類されました。
  • Relevance: 議論の流れに応じて関連性の高い発言ができているか
    (⇔ 低評価コメント:議論の流れを無視して、事前に準備してきた内容を話してしまう)
  • Degree on Insight: 新たな視点や気付きに繋がる発言ができているか
    (⇔ 低評価コメント:ケースに書かれた事実を単に紹介する、他の生徒のコメントを繰り返してしまう)
  • Transparency: 明確な論理、前提に基づいて発言ができているか
    (⇔ 低評価コメント:ケースに書かれたデータを使わずに「感覚」で意見を述べてしまう)
  • Willingness to take risks: 枠にとらわれない発言ができているか、他の生徒や教授からの反論に適切に対応できているか
    (⇔ 低評価コメント:合理性に欠ける奇をてらった発言をする、反論に対してすぐに意見を変えてしまう)
中間フィードバックは上位、中間、下位の3グループの振り分けだけではなく、教授から具体的なアドバイスも貰え、個人的には以下のようなことを指摘されました。

「シミュレーションの振り返りの議論をしていた時に、『xxxxx』というコメントをしてくれて、他の生徒にとっても非常に良い気付きに繋がったと思う。但し、『yyyyy』のような言い回しで、上位概念に触れたうえで具体例に入ると、より伝わりやすくなったと思う」

1クラス90人以上いるので、なかなか教授から直接細かいフィードバックを貰える機会も少ないですが、今回の中間フィードバックでの的確なアドバイスは非常に有難かったです!


<中間テスト>
10月は中間テストが多くあり、ついこの間、TOMの授業でHBSでの初テストを受けました!
Image result for exam
時間は3時間半与えられ、計算問題が中心の試験でした。
初テストということもあり、皆、気合いが入っていたので、「平均点も高いんだろうなあ…」とは予想していましたが、フタを開けてみると…何と平均93点…!

超難関という訳ではなかったですが、かと言って、そんな簡単でもなかったので、平均93点は、なかなか衝撃的でした…笑 ハーバード生、恐るべしですね。

今週から他のクラスの中間テストも続くので、気を引き締めて頑張ります! 

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